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France / Rhone

MAS MELLET / Émilie & Brice Bolognini 

MAS MELLET / Émilie & Brice Bolognini 

マス・メレ/エミリー&ブリス・ボロニーニ

南仏Nîmesから南へ約25km、ローヌ最南端、カマルグ湿地帯を見下ろす丘陵地に位置するドメーヌ。エミリーとブリスが若干20歳の2002年に創立。アペラシオンで言うとCostières de Nîmes(Pari FinesseはこのAOP)のドメーヌ。行政的にはLanguedocの中に位置しているので、間違ってLanguedocに入れられたりすることもあるが、地勢は明らかにCôtes du Rhôneに近く、2006年よりCôtes du Rhôneワイン協会の管轄下にある。

畑には、南ローヌ特有のgalet roulé(ガレ・ルレ)という丸石がゴロゴロ転がっており、Châteauneuf-du-papeやHermitageの土壌に近い。Galet roulé は鮮新世の氷河期にローヌ河から流れて来た様々な土地の岩石で、石灰、石英、シレックスやヴォージュ山脈の砂岩など色々な原料で構成され、それぞれが多様なミネラルを含有している為、複雑な味わいを持つワインが生まれる。Galet roulé自体は優れた排水性を持っているが、それと同時に、地中は鉄分を多く含んだ赤い粘土質の土壌で、この層の保水性でバランスを取っている。美しい白馬や高級な天日塩、稲作で有名なCamargue(カマルグ)に近く、ワイナリーからもヴァカレス湖(l’Etang du Vaccarès)が見える。この湿地帯からの風がブドウにフレッシュさをもたらし、塩分の多い土壌がミネラルを与える。キュヴェの名前にもなっている「salines」は、ワイナリーの住所(Chemin des Salines)、塩田(salines)から取られている。

醸造所を囲むように自社畑が広がり、合計22Haのうち、ブドウ畑は16Ha。コルドン仕立てのシラー以外は、全てゴブレ仕立て(シラーは枝が上に伸びないので、コルドンにしている)。

フランス南部では、温暖化の影響が顕著なので、ゴブレ仕立てにすることにより、葉が日傘代わりになって、強すぎる日差しから実を守ようにしている。

また、パーマカルチャー(多種作物栽培)を実験的に少しずつ進めており、ブドウ4畝ごとにオリーブやリンゴや杏などの果樹を植えて、緑化による気温低減効果を狙っている。

人的介入を減らした自然農法で草刈りも一切無し、やむを得ない場合のみハーブティーなどで病気や害虫対策をする程度で、ブドウの木が持つ抵抗力を鍛えるようにしている。

醸造も人的介入を可能な限り減らし自然のままのワイン造りを心がけています。

◆Blanc

Le B ル・べー 2022

品種:ルーサンヌ30%、ヴェルメンティーノ30%、グルナッシュブラン30%、ヴィオニエ10%

デブルバージュ後にステンレスタンクで発酵。澱とともに熟成。

淡黄色。グレープフルーツやレモンの柑橘系の爽やかな香りを感じます。すっきりとした飲み口の奥からリンゴのようなほのかな果実味が拡がります。

心地よい酸とのバランスの良いワインです。2021よりふくよかに。

◆Rosé

Lily Rose リリー・ローズ 2022

品種:グルナッシュ50%、ムールヴェードル50%

ダイレクトプレスしデブルバージュ後にステンレスタンクで発酵。

サーモンピンクの外観。ベリー系の香り、フルーティーな味わいが丸い酸に包まれ、たっぷりのミネラルと若干の苦みがアフターを整えるフレッシュなロゼ。

2021よりジューシーな果実味が増しています。

◆Rouge

Pari Finesse パリ・フィネス 2022

品種:グルナッシュ、シラー、カリニャン

3分の1をダイレクトプレス、残りは7日のマセラシオン、ブレンドしてコンクリートで発酵、熟成。

パープルがかった深いルビー色。ブルーベリーやカシスのアロマ。綺麗な果実味の滑らかな飲み心地。

ベリー系のコンポートやコショウの余韻。熟したタンニンを感じる辛口の赤。2021より骨格がしっかり。

◆Blanc

Fluers des Salines フルール・デ・サリーヌ 2022

品種:ヴェルメンティーノ 100%

ダイレクトプレス、gresグレと呼ばれる陶土でできた卵型タンクで発酵、熟成。サンスフル。

熟しきったジューシーな洋梨や カリンなどが軸になりつつも 柑橘系のニュアンスも。

しっかりとした骨格の中に美しい酸とやや硬さを伴ったミネラル感も感じます。

◆Macération

La Maceration des Salines ラ・マセレーション・デ・サリーヌ 2022

品種:ヴェルメンティーノ25%、グルナッシュ・ブラン25%、ルーサンヌ25%、ヴィオニエ25%

ダイレクトプレスし21日のマセラシオン、ステンレスタンクで発酵。ダム・ジャンヌ(dame Jeanne)と呼ばれるガラス 瓶で熟成。サンスフル。

濁りのあるオレンジ掛かった黄金色。カリン、黄桃、アプリコット、パッションフルーツのアロマ。

熟したパイナップルのようなコンポートを連想させる様々なフルーツのフレーヴァー、おだやかな酸と骨格がありつつも柔らかなタンニン。オレンジピールやスパイスの余韻。

◆Rosé

Les Salines レ・サリーヌ 2022

品種:カリニャン 100%(1966年,1963年 ,1948年に植樹)

除梗、破砕無しで一晩低温保管、12時間の短い醸し、重力でゆっくりと圧搾。10年以上の古樽で発酵、3月の新月まで7ヶ月間樽熟成。サンスフル。

2017年にスタートしたラングロールのエリック・プフェリングとのコラボキュヴェ。現在はマス・メレが独りで醸造。

フローラルなアロマ。さくらんぼを感じるきれいな果実味とやわらかな口当たり。繊細な酸味と美しいタンニン。バラやベリー系果実の余韻を感じるロゼ。

◆Rouge

Le Chemin des Salines ル・シュマン・デ・サリーヌ 2022

品種:サンソー40%、グルナッシュ40%、ムールヴェードル10%、シラー10%

除梗、破砕無しで一晩低温保管、7日間醸し、重力でゆっくりと圧搾、セメントタンクで熟成。サンスフル。

薄いガーネットの外観。カシスのコンポートとほのかなスパイスのアロマ。フレッシュさとエレガントさを兼ね備えた果実味と柔らかな飲み心地。

丸くきれいな酸。上品なタンニンとオレンジピールの余韻を感じる赤。

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